英国で未来を見据え、ハイブリッド ワークモデルを構築
ハイブリッドの利点: 英国がハイブリッド ワークの世界的リーダーへの歩みを進めることができる方法と理由
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01はじめに
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02英国での急速な適応の様子
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03英国での機会
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04新たな道
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05ハイブリッドで未来を築く: 英国が享受するメリット
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06英国が未来を築き、ハイブリッド ワークの世界的リーダーとしての地歩を固める方法
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07補足情報: ハイブリッド ワークのベスト プラクティス
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08Zoom について
はじめに
テクノロジーは多年にわたり、人々と職場の関係や、同僚とのつながり方を変えてきました。 この絶え間ない進化の流れの中で、人々が職場で使用するコミュニケーションとコラボレーションの方法はよりよいものに進化できるとの思いから、私たちは 2011 年に Zoom を設立しました。
パンデミックの影響で、この変化はかつてないほど急速に普及しました。 私たちは、Zoom が 2020 年に英国でもっとも多くダウンロードされたアプリであり、パンデミック下でもっともよく使用されたビデオ カンファレンス ツールの 1 つであるという事実を誇りに思っています。しかしこれは、すでに進行中だった変化が加速されただけです。英国で 10 年かけて起こるはずだったデジタル社会の導入が、12 か月で起きただけにすぎません。1
この変化を受けて、働き方、働くタイミング、働く場所に関する人々の常識は劇的に変化しました。 パンデミック下で在宅勤務を経験した人の 85% は、ハイブリッド ワークを志向しており、2022 年 10 月(英国経済のパンデミック後の「ニューノーマル」が確立すると国家統計局が推計した時期)までに英国の従業員の 57% が少なくとも勤務時間の一部で在宅勤務をするものと考えられています。2 また雇用主たちは、働き方に関しても競争力を維持して、人材を引き寄せ、離職を防ぐ必要があると認識しています。Institute for Directors のアンケートによると、英国の上司の 79% は、長期的なリモートワークの採用しようとしており、英国の大口雇用主の 86% は、すでにハイブリッド ワークモデルを導入済みです。3 この変化はすでに広まっており、決して以前の状態に戻ることはありません。
英国はパンデミック中のリモートワーク体制下で、ほかの先進諸国に比べ、多くの人々が在宅勤務を体験しました。この体験で英国は、他国より強い競争力を培ったものと思われます。4 英国前代の組織が、ハイブリッド ワークモデルを採用していっていると同時に「第 3 のスペース」の需要も高まっている様子が見受けられます。 第 3 のスペースとは、人々が自宅でのリモートワークや社内オフィスへの復帰に代わる方法として、地元コミュニティ内で働くことができる場所です。 私たちは、つながりと競争力が一段と強化された将来のデジタル経済に向かっているため、第 3 のスペースの発展には、生産性、満足度、定着度がすべて高い従業員につながる潜在的可能性があります。 この 2 年間は、普通ではありえないものでしたが、未来のもたらしうる機会について、ある洞察も与えてくれました。
今日では世界全体で 50 万社を超える企業、数十万校の学校・教育施設が、重要なコミュニケーション システムの一部として Zoom を選んでいます。5 パンデミックから立ち直り、さらに発展していく中で、Zoom をはじめとするテクノロジー プラットフォームは、英国経済復興の中心を担い、多くの企業の適応、成長、繁栄を支えていくでしょう。
2国家統計局発行『Business and individual attitudes towards the future of homeworking, UK: April to May 2021』(リンク)。
3『The Times』2022 年 2 月 11 日号(リンク)、BBC News、2021 年 10 月 5 日発表(リンク)。
4リモート ワークとビデオ コミュニケーション ソリューションが経済に与える影響を評価するために、Zoom は Boston Consulting Group(BCG)と提携して、アンケート調査と経済分析を実施しました。同調査・分析では、ビジネス プロセスの中心をビデオ ミーティング利用に切り替えることで、2021 年 3 月の大規模な経済的混乱期に、ビジネスの継続性を維持するどころか、成長さえ果たした業界に着目しました(リンク)。
5Zoom 発行『世界をもっと身近に: 50 万社の企業が Zoom を選ぶ理由』(リンク)。
英国での急速な適応の様子

パンデミック下で、ビデオ ミーティング テクノロジーは社会の命綱となり、人々はオンラインで暮らし、学び、働く柔軟性を手に入れました。 あらゆる規模の組織が、国全体の規制下でも仕事を継続できるようにするため、わずか数週間で、新しいソフトウェアや Zoom のようなオンライン機能を導入しました。
ビデオ ミーティングがリモートワークの成功を支えることによる経済効果を測定するため、Zoom は 2021 年に Boston Consulting Group に経済分析と調査を依頼しました。 その結果、アンケートを受けた企業のほぼ 5 社に 4 社が、「ビデオ ミーティング ツールがなければ生き残れなかった」と回答したことがわかりました。さらに同分析によると、Zoom のようなリモート オフィス テクノロジーの導入がパンデミック中、英国の労働人口の約 2% に相当する約 55 万人の雇用喪失を防ぎ、英国の GDP の 1,350 億ポンド以上の喪失を防ぎました。6
(アンケート対象中)の大手英国企業が「ビデオ カンファレンスがなければパンデミックを生き残れなかった」と回答
在宅勤務とハイブリッド ワークの実現を支えたテクノロジーの導入を英国がリードした状況を振り返ると、その理由の一端がわかります。 McKinsey の調査によると、2020 年 3 月に英国全土が一夜にしてロックダウンに入り、オフィスに出社できなくなったことで、85% の企業はデジタル トランスフォーメーションを加速させることになりました。7 その後 12 か月で、英国の中小企業でビデオ ミーティング ツールを使用している従業員の割合は、20% からその 4 倍を超える 82% に増えました。これは先進諸国の中でも群を抜いて高い伸びです(ページ 5 の表を参照)。 Ofcom の推計によると、最初の全国的ロックダウン期間中、英国の月間 Zoom ユーザーは 1,320 万人に上りました8。Zoom は、このような変化を支える役割の一助となったことを誇らしく思います。
(アンケート対象中)の英国企業が「パンデミック中、ビデオ カンファレンスが士気と精神の健康を後押しした」と考察
加えて Boston Consulting Group のアンケートからは、従業員が新型コロナウイルスの制限下にもつながりを実感しやすいなど、リモートワークには多くの社会的メリットがあることもわかりました。
- アンケートに参加した英国企業の 78% は、パンデミック中にビデオ ミーティング ツールが自社の従業員の士気と精神の健康を高めるうえで役立ったことに、同意または強く同意しました。 9
7McKinsey 発行『What 800 Executives Envision for the Post-Pandemic Workforce』2020 年 9 月(リンク)。
8Ofcom 発行『UK’s internet use surges to reach record levels』、2020 年 6 月(リンク)。
9Boston Consulting Group 発行『B2B videoconferencing customer survey』。
10Boston Consulting Group 発行『B2B videoconferencing customer survey』。
英国での機会

個人がどこからでも仕事やコラボレーションができるようにすることで、パンデミックの間も、生産性と社会的なつながりを維持できました。 その影響もあって向上した柔軟性は、広まる一方でした。パンデミック中にリモートワークに従事した英国の労働者の 85% は、今後は自宅とオフィスの両方で働くハイブリッド型アプローチを採用したいと答えています。11 これを踏まえると、当社のアンケートに参加した英国企業が、新型コロナウイルス感染症後の世界でこそ、ビデオ カンファレンス ルームの使用量が増えると予測していたことも、驚くには当たりません。回答者の 87% は、ビデオ カンファレンス ツールがパンデミック後の「業務に不可欠」になると予測しました。
のアンケート対象の英国企業は、ビデオ カンファレンスがパンデミック後の自社ビジネスでも「必須」だと予測しています
英国が持つハイブリッド ワークの潜在的可能性
アンケート結果を見る限り、ハイブリッド ワークは世界の主要国全般で引き続き広く利用される見込みです。同様に、英国が分散型従業員の育成の分野で世界的リーダーになる潜在的可能性も見受けられます。 現に英国企業は、新しいテクノロジーを採用する能力と意欲に関しては常にほかの主要国の企業より上位に位置しています。このことから、英国は世界の競合国に比べ、より「ハイブリッド ワークの潜在的可能性」が大きいことがわかります。
ビデオ カンファレンスを使用している英国の中小企業は、このパンデミック中に 20% から 82% に増加しました
Boston Consulting Group のアンケートに参加した中小企業を見ると、この傾向が特に顕著です。 たとえば
アンケートに参加した英国の中小企業の従業員の 82% は、過去 18 か月間にビデオ カンファレンス ツールを使用していると答えました。 パンデミック前は、この割合は 20% にすぎませんでした。米国、フランス、ドイツ、インド、日本に比べ、英国の中小企業でのビデオ カンファレンス ツールの導入は、大きく伸びています。
McKinsey の「リモートワークの今後の動向」に関する調査でも、同様の状況がわかります。同調査は、英国では専門業者と金融機関の割合が大きいことから、全職種の 48% がハイブリッド モデルに移行でき、移行後の生産性は高まるか横ばいになることを示唆しています。 この数値は英国がほかの主要国より高く、フランスでは 40%、ドイツでは 39%、米国では 39%、中国では 21% と低くなっています。
新たな道

ハイブリッド ワークとは、従業員が物理的な社内オフィスとその他の場所(自宅やセカンド オフィス、公共のコワーキング スペースなど)を行き来しながら働くことができる、柔軟な働き方の一種です。 ハイブリッド ワークは、主たるオフィスに取って代わるものではありませんが、組織が平日の午前 9 時から午後 5 時までという従来の社内オフィス勤務に縛られず、まったく新しい活用法を模索するための力になります。Demos の研究者によると、英国の労働者で、フルタイム勤務に戻りたいと考えている人の割合は、わずか 6% です。12
私たちは今、非常に多くの人々がより柔軟な働き方のメリットを体験した一方で、オフィス勤務がもたらす貴重な成長機会も認識しているという重要な岐路に立っています。 ハイブリッド ワークは、従業員の多くがリモート ワーカーとして働きつつ、対面でのコラボレーションの際にはオフィスに足を運ぶ、あるいは週に 2~3 日、社内オフィスで勤務するなど、何か自らのニーズにもっとも合うリズムを見つける機会を組織と従業員の双方にもたらすと Zoom は考えます。 シンクタンクの Onward は英国政府に対し、行政サービス全般でもっとリモートワークと柔軟な働き方の拡大を促す必要があると伝え、その一手法として、英国全土の地域ハブの数を増やすよう提言しました。公共部門が自ら範を示すことで、この取り組みをリードするという重要な役割を果たしうる13 という考えに、私たちは賛成します。
Zoom では、ハイブリッド ワークの成功には、最適なツールが必須であると考えます。 Zoom プラットフォームが提供するのは、Zoom の名を知らしめているビデオ カンファレンス ソリューションだけではありません。Zoom はハイブリッド ワークを念頭に置いてほかの機能の多くを設計しています。 たとえば Zoom Rooms は、対面とリモートの出席者のシームレスなミーティング体験をサポートします。また Zoom Phone を利用すると、外出中のユーザーも、どこからでも連絡を受け、働くことができるようになります。 Zoom Events ソリューションと Zoom Apps ソリューションも、よりエンゲージメントと生産性の優れたミーティング体験をつくり出すように設計されたツールを提供しています。
ハイブリッド ワークのサポート テクノロジーへの対応は、パンデミックに呼応して発展した緊急手段を保持する取り組みではありません。従来より優れた新しい手法を模索する取り組みです。 企業や従業員が自らに最適なバランスに落ち着くには、時間がかかるでしょう。しかし今こそ、将来を見据え、新しいハイブリッドの世界に順応しつつ、ハイブリッドの世界がもたらすメリットを上手に活用するべきです。
ハイブリッド ワークプレイスで未来を築く: 英国が享受するメリット

ハイブリッド ワークに対応することで、企業と英国全体の両方に、明らかな経済的メリットがあると Zoom は考えます。以下はその一例です。
都市圏外の住民にもより好収入の仕事を提供し、地域間格差の縮小を目指す英国政府の「レベリング アップ」アジェンダの趣旨を達成する役割を担当 – 「リモート」ワークの人材募集の 3/4 は、平均年収の 31,000 ポンドを上回る収入を提示しています。14 このため都市とその通勤圏の外に位置し、ここ数十年間「頭脳流出」が起きていた地域にとっては、比較的高い賃金を地元で消費する可能性のある労働力人口を地域に引き寄せ、保持する機会となります。 Legal & General は、ハイブリッド ワークを「政府のレベリング アップ戦略の重要な武器」と呼び、この取り組みには地域の発展と再生を後押しする潜在的可能性があると述べています。15
英国のあらゆる地域の機会推進を後押し – Zoom と人材会社 Indeed のパートナーシップにより、リモートワークの機会に関して大きく前進した地域とその地域の求人市場全体の強さには、相関性が見られることがわかりました。16 リモートワークが可能な職種がもっとも増加している英国の 25 地域では、その職種がより広い地域の求人市場よりも速いペースで成長しています。 このようなリモート求人の中心地は、イングランド、スコットランド、ウェールズの各地域に分散しており、いわゆる「赤い壁」の内側にある 10 地域も含まれています(ページ 9 の図を参照)。
繁栄する英国テクノロジー部門のけん引役として機能 – デジタル・文化・メディア・スポーツ省が発表した数字によると、英国テクノロジー業界は 2021 年に過去最高の業績を記録しました。同業界は多くの職を創出し、投資を引き付けて、英国のパンデミックからの回復をけん引しました。 同じ数字から、現在はリモートワーク職の広告が IT 部門のあらゆる求人広告の 21.6% を占めていることがわかります。 ハイブリッド ワークモデルの採用は、ロンドンだけでなく英国全体のテクノロジー エコシステムの成長に貢献する可能性があります。なぜなら企業は次第に、地域に左右されず英国全土から必要なスタッフを採用できる状態になっているからです。17
生産性を後押し – Chartered Institute of Personnel and Development(CIPD)のアンケート結果から、アンケートを受けた企業の 71% は、パンデミック中に在宅勤務が増えた結果、生産性が向上したか横ばいだったことが判明しているため、ハイブリッド ワークモデルを採用すると、従業員の生産性が向上する可能性があります。 Accenture によると、急成長組織の 63% はすでに柔軟な勤務モデルを採用しているのに対し、マイナス成長またはゼロ成長の組織の大半では、依然として従業員の社内オフィス勤務が常態です。19
ハイブリッド ワークは 2040 年までに GDP を 2,360 億ポンド上昇させる可能性があります
経済成長と GDP の向上を促進 – Virgin Media、O2 Business、Centre for Economics and Business Research の調査では、今後 4 年間にハイブリッド ワークの拡大により英国の GDP が 760 億ポンド向上すると推計されています。 なお同調査では、この結果として 2040 年までの正味上昇分が 2,360 億ポンドに上ると予測しています。20
組織の人材獲得と人材維持を後押し – International Workplace Group が実施したアンケートによると、ハイブリッド ワークモデルを採用している雇用主は、人材の獲得と維持が容易になる見込みです。同アンケートでは、アンケート参加者の 83% が、柔軟性があると記載されている求人の方に応募する可能性が高いとわかりました。21 Bloomberg によると、投票した労働者の 39% 近くは、自分の必要とする柔軟性のある仕事を担当できない場合、退職する方がよいと考えています。 また比較的若い労働者を引き付けようとする企業には、ミレニアル世代の場合、この考え方の割合が 49% に高まることをお伝えしておきます。22
「マンチェスターは、パンデミックを乗り越えて、仕事を労働者と企業の双方にとってよりよいものにする機会に恵まれました。 柔軟な働き方を受け入れていることは、断然、ロンドンを上回る当市の魅力になっています」
(グレーターマンチェスター市長)
ハイブリッド ワークが大きな社会的メリットをもたらす証拠も、上がり始めています。
福祉とワークライフ バランスの向上 – Financial Times のアンケート結果によると、73% の女性と 63% の男性は、週に 1~3 日出社することを選択します。このことから、過去 2 年間で在宅勤務の持っていた負のイメージが払しょくされた可能性を示唆しています。23 Working Families、ロンドン大学キングズ カレッジ、イースト アングリア大学の用意したレポートによると、以上の結果、在宅勤務をしても、女性のキャリアの見通しに悪影響が及ばないように、また男性の家事・育児・介護分担を増やすことができるように作用する可能性があります。24
地域コミュニティを強化 – またハイブリッド ワークで地域消費と人通りが増え、繁華街が賑わうメリットも考えられます。 Demos の調査では、パンデミック中に人々と「場所」の関係が強化されたことがわかりました。その結果として、少なくとも一部の時間でリモートワークをしている回答者の 47% は、現在は地元消費を増やすつもりであると Demos に伝えました。25
大都市での住宅負担を軽減 – パンデミックをきっかけに、2021 年にはロンドンからの人々の転出が続きました。 HMRC のデータを分析した Hamptons によると、ロンドン住民は 2021 年だけで過去最多の 549 億ポンドを首都外の住居に費やしました。26 この金額は、以前、もっとも多かった 2007 年に比べ、50% も多くなっています。27 別のデータからは、主に中心市街から離れた地域のスペースを探す購入者の影響で、2021 年 6 月には記録的な数の住宅が売れました。28
画像: 英国でのリモート人材採用の中心地
表: 注目のリモート人材採用スポット上位 25
出典: Indeed29
15『The Times』紙「Hybrid working could be right up your street」、2021 年 3 月(リンク)。
162020 年 2 月(パンデミックのインパクトが発生する前)から 2022 年 3 月までの間に、柔軟な働き方に言及した求人広告の変化に関する Indeed 独自の人材採用データに基づき、Zoom が実施した分析。
17Department for Culture 発行『Media and Sport』、2021 年 12 月(リンク)。
18CIPD 発行『More employers reporting increased productivity benefits from homeworking compared to last summer』、2021 年 4 月(リンク)。
19Accenture 発行『The future of work: productive everywhere』、2021 年 5 月(リンク)。
20Virgin Media 発行『More hybrid working to bring 3.8 million Brits into employment』、2021 年 9 月(リンク)。
21International Workplace Group 発行『Why employees prefer hybrid working to a 10% pay rise – and what it means for business』、2021 年 9 月(リンク)。
22Bloomberg 発行『Employees Are Quitting Instead of Giving Up Working From Home』、2021 年 6 月(リンク)。
23『Financial Times』「Return to the office: FT readers discuss camaraderie, collaboration — and presenteeism」、2021 年 11 月(リンク)。
24ロンドン大学キングズ カレッジ発行『Working parents, flexibility and job quality: What are the trade-offs?』 2021 年(リンク)。
25Demos 発行『Post Pandemic Places』、2021 年 3 月(リンク)。
26『Evening Standard』、2021 年 12 月 26 日号(リンク)。
27Bloomberg 発行『London Exodus Sees Record Spend on Homes Outside City』2021 年 12 月 26 日(リンク)。
28Guardian 発行『UK hits record number of homes sold in a month』、2021 年 7 月 21 日(リンク)。
29Zoom は Indeed が集計した人材採用データに基づき、パンデミック発生前の 2020 年 2 月から、英国内で大半の制限が解除された 2022 年 3 月までの間で、リモートワークの選択肢に言及した人材募集広告の伸びがもっとも大きかった場所を英国全体で 25 か所特定しました。 職種または説明に「リモートワーク」、「テレワーク」、「在宅勤務」などの用語が含まれている場合、または勤務地にリモートと明記されている場合は、リモートワーク対応の求人広告に分類されています。 Indeed は、勤務地の主要都市エリア(PUA)別、つまり都市の市街地エリアの分析基準を使用して、自社サイトの求人広告を集計しました。 PUA は、英国都市部の経済活動を一貫した条件で測定するための基準で、市域や複合自治体区域とは異なります。 完全なリストはこちらをご覧ください。
英国が未来を築き、ハイブリッド ワークの世界的リーダーとしての地歩を固める方法

パンデミックによって、英国経済はハイブリッド ワーク移行の機会を捉えるのに適しており、そのことが労働者、組織、経済全体にメリットをもたらすうえで役立つことが、明らかになりました。 英国政府が、地方分権政府のサポートを受けながら、民間部門を筆頭にすでに進行中の開発を加速させ、ハイブリッド ワークのメリットを確実に国全体、コミュニティ全体に公平に行きわたらせて、「レベリング アップ」アジェンダの実現を後押しするために、役立つと思われるのは、以下の 10 個のシンプルな方法です。
- 「レベリング アップ」アジェンダの一環として、英国がハイブリッド ワークの世界的リーダーになるという明確なビジョンを設定します。 その目的として、経済参加の拡大、若い世代の機会の拡大、取り残されたコミュニティの再生の促進、地域経済の支援を目指します。 これを実現するために、英国政府はアイルランド政府、ウェールズ政府の例に倣って、リモートワーク戦略を立てる必要があります。
- 政府のネットゼロ戦略を達成するための一手段として、広義での在宅勤務とリモートワークに取り組みます。 オフィスライフは多くの重要なメリットをもたらしますが、人々がミーティングを目的とした長距離通勤の必要性を減らすことで、生産性を落とさず、排出量を削減できます。30
- 地域のコワーキング ハブ ネットワークに出資し、各コミュニティの労働者に働く場所の 3 つめの選択肢を提供(ほか 2 つは在宅と社内オフィス)して、あらゆる市町村でハイブリッド ワークのメリットを享受できるようにします。 貴族院の新型コロナウイルス感染症対策委員会が推奨したように、英国全土に地域のワークハブを設けると、労働者を日中に地元の商店街に向かわせる刺激となり、地域の発展にも役立ちます。 空き店舗を地域のワークハブに転換する取り組みをサポートするため、別途スキームを策定してもよいでしょう。31
- 地域政府とより幅広い公共部門が範となって、ハイブリッド ワーク体制を定着させることで、取り組みをリードします。 高価なオフィス スペースの必要性を減らすことで、数万人の公務員をホワイトホールから移転させるという政府の計画を支援し、ポストパンデミック時代の「仕事」と「公共サービス」は物理的な場所ではなく、コラボレーション方法と成果によって定義されることを実演して見せます。 地方自治体がハイブリッド形式で公式ミーティングを実施する権限を復活させる必要があります。32
- 柔軟な働き方をデフォルト化し、特定職務に特定の勤務場所を義務付ける理由の証明は、雇用主の責任にします。 これは在宅勤務やオフィスに代わる場所での勤務を含む柔軟な勤務を要求するという政府提案の権利より充実した内容です。33
- さまざまな職務でどのような柔軟性を提供できるかを検討し、その情報をすべての求人広告に明記することを雇用主に義務付けます。 求人広告には、利用できる柔軟性の種類を具体的に記し、一般的な文言は避けます。加えて現在の従業員も、新入社員と同程度に柔軟な働き方を利用できるようにします。34
- 勤務時間の相当部分を在宅勤務が占める人への税額控除を導入し、どのような背景を持つ人にも、在宅勤務の余裕ができるよう徹底します。アイルランド共和国では、リモートワークを支援するために、労働者がリモートワークを根拠に、最大 30% まで光熱費、ブロードバンド料金の減免を申請できる優遇税制を敷いており、その成功が参考になります。35
- デジタル リテラシーの向上を新しいデジタル戦略の中心に据え、学校、大学、専門学校、訓練校などと慈善団体、地方自治体が連携して、包括的なデジタルスキル育成プログラムを提供します。同プログラムでは、次世代がハイブリッド ワーク時代に活躍するためのスキルを習得できるよう徹底します。36
- Help to Grow: Digital(成長支援: デジタル)スキームを拡大し、中小企業がより幅広い公的補助金付きソフトウェア サービスを利用できるようにします。 これは、小規模企業に、ハイブリッドまたは完全なリモートチームを運営するために必要なツールを提供する取り組みに役立ちます。また小規模企業がデジタル環境で成功するための力となる、Zoom のような生産性向上ツールを小規模企業が利用できるよう徹底するうえでも役立ちます。
- チャレンジャー企業も「大規模テクノロジー企業」と競争し、ハイブリッド ワークを実現する新製品・新サービスを市場に投入できる、公平な競争環境を確保するべく、競争・市場庁に権限を与えます。

1 年間で 200 余りのコワーキング ハブをアイルランド全土に設置するというアイルランド政府の取り組みを Zoom が支援しました。
アイルランドでは、他地域と同様に地域のコワーキング ハブを設けたおかげで、主たるオフィスの通勤圏内に住む必要がなくなりました(アイルランドでは、ダブリンに機会が集中しすぎることに長年苦慮してきました)。このことは、労働者を日中に地元の商店街に向かわせる新しい刺激となって、地域経済をサポートします。

ハルで働く: 楽しく働く – ハル市のビジネス リーダー、ハル市議会、Emma Hardy 氏(ハルウェスト&ヘスル代表議員)がハルを「英国のコワーキングの首都」にするべく立ち上げた新しいイニシアティブをZoom はサポートしています
優秀な若者と大学卒業生から、キャリアアップするにはハルを出るしかないという感覚を一掃する取り組みです。 リモート ワーカーを引き付けるべく、ハルの各所でコワーキング ハブの設置が進んでいます。ハルは生活コストが低く、すばらしいブロード環境が整っているうえ、2017 年に英国文化都市に指定されたことで、継続的な再生にも拍車がかかっていることから、リモートワーカーは多くのメリットを享受できます。
30『Nature』「A take-home message from COVID-19 on urban air pollution reduction through mobility limitations and teleworking」、2021 年 8 月(リンク)。
31貴族院発行『COVID-19 Committee, Towns and Cities: local Power is the Path to Recovery』、2021 年 12 月(リンク)。
32Onward 発行『Time to move out: The case for civil service relocation』、2022 年 2 月(リンク)。
33通商省発行『Energy and Industrial Strategy, Making Flexible Working the Default Consultation』、2021 年 10 月(リンク)、Demos 発行『Inside Jobs』、2021 年 12 月(リンク)。
34TUC 発行『The Future of Flexible Work』、2021 年 6 月(リンク)。
35Demos 発行『Inside Jobs』、2021 年 12 月(リンク)、アイルランド政府発行『Working from Home』(リンク)。
36貴族院発行『House of Lords COVID-19 Committee, Beyond Digital: Planning for a Hybrid World』、2021 年 4 月(リンク)。
補足情報: ハイブリッド ワークのベスト プラクティス

効果的なハイブリッド ワーク環境を実現するには、組織と社員の緊密な協力が不可欠です。 ここでは、ハイブリッド ワークモデルの導入を検討している組織に最適なベスト プラクティスをいくつかご紹介します。
- ハイブリッド チーム内のつながりを確実に保つ: 離れた場所にいるメンバーと仕事をするには、定期的なコミュニケーションとコラボレーションが不可欠です。職場のメッセージ アプリケーションやビジネスフォン サービスなどの効果的なソリューションを活用して、スムーズに同僚とつながることができるようにしておくことをお勧めします。 また、バーチャルでのチーム ビルディング イベントを開催することで、実際に会ったことがなくても、チーム メンバー同士の結びつきを深めることもできます!
- 充実したリソース ライブラリの作成: 優れたリソースを提供することで、離れた場所で働く従業員の職務推進、デバイスとアカウントのセキュリティ維持、さらに職場で使用するテクノロジーとソリューションの習得を支援します。 また、トレーニング資料やセッションを保存したライブラリを作成、社員が成果を上げるために必要な情報や資料に自由にアクセスできるようにします。
- ハイブリッド ワークプレイス ソリューションの統一: 複数のアプリケーションやプログラムを併用すると、ハイブリッド ワークの従業員はさまざまな状況でどのソリューションを使用すべきか混乱し、ユーザー体験の低下を招くこととなります。そして、管理も複雑になり、コストもかさむ可能性があります。 ユニファイド コミュニケーション
ソリューションを導入することで、電話、チャット、ウェビナー、ビデオ ミーティングなどのコミュニケーションをすべて 1 つのプラットフォームに集約し、シームレスなコミュニケーションを実現することができます。 - 円滑な組織コミュニケーションのためのインフラ導入: ハイブリッド型ワーカーやステーク ホルダーに一斉にコンタクトできることは、有事、またニュース リリースの際に非常に重要になります。 大規模なイベントやミーティングにも対応できる優れたビデオ コミュニケーション ソリューションを活用することで、全社ミーティング、タウンホール ミーティングを主催でき、組織レベルのコミュニケーションをよりパーソナライズされた直接的な方法で実施できます。
- すべての社員が同等の機能を利用できるソリューションの導入: オフィスで勤務する社員とリモートで勤務する社員がいる場合、どこにいてもエンタープライズ グレードのコミュニケーションを実現するソリューションを用意することが求められます。 チームのデジタル コラボレーションを可能にし、仕事に集中できる環境を整え、オフィス ワーカーと同レベルの機能を備えたソリューションをチームに提供することで、チームがどこで仕事をしていても、高い生産性と成果を確実なものにすることができます。
Zoom について
Zoom はお客様のためにあります。 私たちは、お客様がアイデアを表現し、ほかの人とつながり、お客様の想像力でのみ叶えられる未来の構築をサポートします。 Zoom のスムーズなコミュニケーション プラットフォームは、ビデオをサービス基盤に置いて発足した唯一のプラットフォームです。開始以来、イノベーションのスタンダードを構築し続けています。 そのため、私たちのプロダクトは個人、スモール ビジネス、大企業のいずれにとっても、直感的かつスケーラブルで安全な選択肢となります。
Zoom は 2020 年に英国でもっとも多くダウンロードされたアプリ37 です。しかも Ofcom の推計によると、2020 年 5 月の初回ロックダウン中に Zoom を使用した大人は、英国全体で 1,320 万人を上回りました。38 私たちは現在、世界中で 6,000 人を超える従業員を擁し、今も成長し続けています。 ロンドンにオフィスがあり、英国全体で 180 人余りの従業員が働いています。
今日では世界全体で 50 万社を超える企業、数十万校の学校・教育施設が、重要なコミュニケーションのために Zoom を選んでいます。 Zoom は、Skyscanner、SumUp、Wise といったテクノロジー業界のイノベーター企業、21st Century Fox や NatWest 銀行のような大手グローバル ブランド、Great Ormond Street 病院のような公共機関からも選ばれているプラットフォームです。 パンデミックから立ち直り、さらに発展していく中で、Zoom をはじめとするテクノロジー プラットフォームは、英国経済復興の中心を担い、多くの企業の適応、成長、繁栄を支えることでしょう。
Zoom が急速に普及した理由の一端は、Zoom のテクノロジーがシンプルで使いやすく、あらゆるデバイスで機能するからです。 しかもハイブリッドおよびリモート ワークに最適です。なぜなら Zoom は、帯域幅の限られた環境であっても、高品質のビデオを提供できるように設計されているからです。 Zoom 製品は、従来のオフィスを代替するためのものではありません(ただしバーチャル背景でオフィスさながらの環境をつくり出す能力は、備えています)。 Zoom 製品は、従来のオフィスを代替するためのものではありません(ただしバーチャル背景でオフィスさながらの環境をつくり出す能力は、備えています)。 Zoom 製品は、リモートワーク中の人々も、常につながりを維持できるよう支援し、柔軟性を求める人々のために柔軟性を実現するためのツールです。
Zoom プラットフォームが提供するのは、広く世間に浸透するビデオ カンファレンス ソリューションだけではありません。 以下は Zoom が提供している幅広いサービスの中の一例です。
- Zoom Phone は、ユーザーが Zoom 経由でどこからでも通話を受発信できるクラウド電話システムです。
最後に付け加えると、Zoom のアクセシビリティ機能は、Zoom ユーザーであれば誰でも使用できます。 中にはフォントサイズ、自動字幕、キーボード ショートカット、スクリーン リーダー サポート、自動文字起こし作成などのオプションも組み込まれているため、Zoom ではクラウドに保管しているミーティングを簡単に検索し、見直すことができます。40 Zoom 製品が可能な限りインクルーシブな製品になるよう徹底するため、Zoom では定期的にフィードバックを集め、製品とユーザーの能力がずれている部分を特定するよう努めています。41