Zoom ハイブリッド イベント主催ガイド

ハイブリッド イベントを主催するコツとは? 本稿でご紹介する Zoom Events のベスト プラクティスを読んで、人々が進んで参加したくなり、参加者の心に残るインタラクティブなハイブリッド体験を提供するために必要な要素をご確認ください。

Zoom ハイブリッド イベント主催ガイド

ハイブリッド イベントは独自性を備えているため、少しつかみどころがないと感じる方もいるでしょう。 しかしカンファレンス ルームのライブストリーミングか、あらかじめレコーディングしておいたコンテンツのビデオ配信を想像してみてください。認識が変わってきたのではないでしょうか。 真のハイブリッド イベントは、イマーシブかつ魅力的で思い出に残る体験で、対面とリモートのオーディエンスがつながり、一体感が生まれます。 最新のイベント事情を踏まえ、正しいコツを押さえて計画を練れば、順調で意義深いハイブリッド イベントを開催でき、さらなる ROI の促進にもつながります。

ハイブリッド イベントとは?

次のような状況を想像してみてください。 友人数人と愛着あるそろいのユニフォームを着て、地元のレストランに向かうと、サラウンド スピーカーと壁面全体を覆う TV 画面を完備した店内にはさらに 50 人ほどファンが詰めかけていて、一緒に優勝戦を観戦します。 一緒に観戦した友人たちから後日、テキスト メッセージと FaceTime の連絡が入り、戦績を称えます。 お気づきかどうかわかりませんが、この体験こそ真のハイブリッド イベントです。 家庭でのライブ コンサート視聴からリアルタイムのスポーツ イベント観戦、さらには自宅で子どもの看病をしながら全社ミーティングに参加するまで、ハイブリッド体験は、私たちの日常生活に浸透しています。

組織にとってハイブリッド イベントは、少なくとも対面イベントと同じ程度には効果的で、物理的な展示会会場内やカンファレンス センター内に留まらず、はるか先までブランドのリーチを広げることができる好機です。 バーチャル体験が円滑に活用されていることから、ハイブリッド イベントは一気に主流のイベント形式になりました。 実際、イベント マーケティング担当者の 91% は、ハイブリッド イベントが、今後のイベント プランニングで重要な役割を担うと考えています

とはいえハイブリッド イベントを主催する側に回ると、参加するときのようには気軽、手軽に感じないかもしれません。 ハイブリッド イベントの理解を深め、皆様のビジネスに最適かどうかを見極めるために、まず対面イベントとバーチャル イベントのさまざまな違いを細かく見ていきましょう。

対面イベントとバーチャル イベントの比較

対面形式のライブイベントを考えたとき、皆様の脳裏に浮かぶ情景は、次のような従来型の体験かもしれません。

  • トレードショー
  • カンファレンス
  • 教育機関の継続的なクラス
  • ソーシャル ネットワーク イベント
  • アフターファイブのお付き合い
  • 会社のミーティング
  • ホリデー パーティ
  • 顧客や従業員のオンボーディング

以上のようなイベントは、企業が人と会い、製品とサービスを売り、長期的関係とブランド ロイヤリティを築くためによく使われている手段です。 人々の移動は、まだ新型コロナウイルスのパンデミックの前ほど盛んではありませんが、対面のミーティングならではのメリットが依然としてあります。 ただし、オーディエンスがわざわざコストを払って出席してよかったと納得する魅力的なイベントを催すには、イベント マーケティング担当者が用意周到な戦略を立てて実行する必要があります。

バーチャル イベント

Zoom Events などのバーチャル イベント管理プラットフォームを活用すると、組織は次のようなオンライン体験を主催し、十分な効果を挙げることができます。

  • トレードショー
  • カンファレンス
  • 教育機関の継続的なクラス
  • ソーシャル ネットワーク イベント
  • アフターファイブのお付き合い
  • 会社のミーティング
  • ホリデー パーティ
  • 顧客や従業員のオンボーディング

このリストをなじみ深く感じるとしたら、最新テクノロジーのお陰で、対面と同じイベントの多くをオンラインで主催できるようになっているからです。 世界がバーチャル体験にシフトしたとき、マーケティング担当者は、適切なプランニングとツールによってリモートでも同様のイベントを主催でき、少なくとも従来と同等の効果を生み出せることが、明らかになりました。

バーチャル イベントで企業は、サステナビリティを向上し、移動費やイベント スペースのレンタル料金などのコストを削減できるうえ、対面式よりはるかに規模の大きいイベント体験をオンラインで提供できます。 2021 年中に Zoom は年に 1 度のユーザー カンファレンスである Zoomtopia をリモートで主催して世界中から 33,000 名もの出席者を迎えたほか、直近では営業キックオフ ミーティングと、2022 年には史上初のハイブリッド Zoomtopia 体験を開催しました。 このようなメリットがあるため、イベント マーケティング担当者の 63% が、来年は今と同じかそれ以上のイベントをバーチャルで実施する計画をしていることも、驚くにはあたりません。

対面式 + バーチャル = ハイブリッド イベント

オンライン コンテンツを主催すると同時にライブ オーディエンスとバーチャル出席者をつなぐ力は、今日のハイブリッド ワーク移行を反映した機能です。 従業員がどこからでも働くことができるようになったように、イベントに出席する場所と方法を選択する柔軟性と自由は、ハイブリッド イベントの大きな魅力です。 オーディエンス間のギャップが埋まるだけでなく、人気も高まっており、イベント マーケティング担当者たちは、来年度予算の 37% をハイブリッド体験に費やそうとしており、ハイブリッド体験の予算が過去 2 年間より多くなっています。

ハイブリッド イベント主催の基本の心得

ハイブリッド イベントの主催は、バーチャル オーディエンスにコンテンツをライブ ストリーミングするだけでは成功しません。 バーチャルとライブ、両方のオーディエンスが互いに関わる機会を鑑み、バーチャルとライブの両側面を一緒に考える必要があります。 ここでは最初の足掛かりとなるガイドを少々ご紹介しましょう。

イベント前のプランニング

イベント戦略を設計する前に、次の質問に答えてみてください。

  • 目標: このイベントで何を達成したいと思いますか? オーディエンスが出席するべき理由は何ですか?
  • 予算: 予算はいくらですか? バーチャル イベントでは通常、対面イベントほどの費用は発生しませんが、全体の予算に加えておくべき新しい費用項目があります。
  • テクノロジー: バーチャル イベントを主催するための適切なテクノロジーの用意はありますか?あるいは用意する予定はありますか? (ライブ ストリーミング プラットフォーム、ビデオ カンファレンス ソフトウェア、カメラ、オーディオおよびサウンド システム、マイク、モニターなど)
  • 帯域幅: ご利用の会場には、インターネットを使用する会場出席者に対応できる十分な帯域幅がありますか? この点は当日まで思いつかなかったり軽視したりすることが多いため、多数のユーザーをサポートし、遅延時間を最小限に抑えることができるように計画しておく必要があります。
  • スタッフ: イベントのバーチャル実施に必要な仕事を統括するにふさわしいスタッフは、そろっていますか? (物理的な会場で実施するときとは異なる人材が必要です)。
  • エンゲージメント: リモート出席者とライブ出席者が出席者どうしでコラボレーションし、スピーカーとやりとりする方法は、どのようなものにしますか?
  • イベント スペース: イベント スペースは、リモートの視聴者に対応できるよう調整できますか?つまり追加のモニターのセットアップや視聴エリアの用意はありますか?
  • 成功: 具体的にはどのような状態を成功と見なしますか?また成功はどのような方法で測定しますか? 基準は出席者の多さですか? 視聴者ですか? リードですか? チケット売上ですか? 開催したミーティングですか? これらの指標を追跡する方法に応じて、イベント成功に必要なテクノロジー、スタッフ、予算は変わってきます。

以上の質問に答えたら、オーディエンスをまとめるプランを考えましょう。 会場出席者とリモートの視聴者、それぞれに固有のニーズを両方とも満たし、さらにこれらの参加者が互いにつながる方法をプロアクティブに検討する必要があります。

出席者に事前情報を提供

ハイブリッド イベントに多くのオーディエンスが参加するにしても、会場参加者とオンライン参加者は、あらかじめ予定と必要な備えを把握できると、満足度の高い体験にするうえで有益です。

  • 登録: 出席者全員、特定のオーディエンスなどに向けたセッションを指定して、イベント登録を設定します。 たとえばイベント終了後のオンサイトでの交流、オンライン限定のブレイクアウト セッションを用意し、出席者が利用できるようにする方法があります。

    プロからのヒントZoom Events を使用する場合、イベントホストはイベント設定中に、指定したさまざまな基準(有料、無料、バーチャル、対面など)に基づくそれぞれの発行済みチケットの追跡を設定できます。 これにより、ホストは特定のオーディエンス(バーチャル チケット所有者)にコンテンツを配信することもできます。

  • 必要なテクノロジー: バーチャル出席者は、イベントへのアクセスに必要なテクノロジーがわかればうれしく思うでしょう。 OS 更新に関する簡単なリマインダー、Zoom Meetings を使い始めるときのビデオに関するヒントのような情報でも、参加者は必要なものを事前に知っておきたいと思うものです。
  • スピーカーを務める外部参加者: ハイブリッド イベントの対面会場に招かれたスピーカーにとっては、リモートのオーディエンスと交流する方法について、ちょっとしたガイダンスがあると非常に助かります。 真に魅力的な講演を行うには、スピーカーはライブ オーディエンスともバーチャルのオーディエンスとも交流する必要があります。 カメラとのアイコンタクトからライブチャット表示の対応まで、会場にいるスピーカーがバーチャル オーディエンスを念頭に置いて行動するには、特別なサポートが必要なこともあります。とはいえ外部参加者には、会場でのスピーカーしかできないわけではありません。 バーチャル イベントのメリットの 1 つは、移動費の削減です。バーチャル スピーカーを雇えば、さらに多くの予算を節減できる可能性があります。 どこを見るべきか、どのように両方のオーディエンスと関わるか、すっきりした背景、適切なサウンドと照明などの重要性をバーチャル スピーカーが理解していることも、確認してください。

    プロからのヒントバーチャル プレゼンテーションのヒントについて詳しくは、Zoom が用意したイベントホストとバーチャル プレゼンテーション担当者向けの究極のガイドをご覧ください。

オーディエンスのエンゲージメントを維持

コンピュータの前に座っている参加者にも、会場に来ている参加者にも、イベントに価値があると感じてもらうためには、参加者を魅了し続ける必要があります。 真の価値は、新しい人脈や情報、スキルを身につけて帰ってもらうことであり、この目的を果たすには意図的なプランニングが必要です。

  • 有意義な会話をサポート
    会話に加わるオーディエンスを 1 人に絞らないでください。 参加者は、ほかの参加者、ホスト、プレゼンテーション担当者と互いに話す多くの機会を求めています。 会場に集まった出席者に、ノートパソコンや携帯電話を使ったオンライン ライブチャットに参加するよう呼びかけましょう。 さらに積極的な参加を促すには、ルーム内にモニター ディスプレイを用意してライブチャットを配信し、出席者がお互いの様子を見、互いにリアクションや応答を送り合うことができるようにします。 こうすれば、バーチャル オーディエンスも会場での出来事に自分とのつながり、関わりを感じることができます。

    プロからのヒント対面のオーディエンスとリモート出席者の両方がライブチャットでも相互に交流できるようにするには、オーディエンス間をつなぐ創造的な機会について、Zoom のイベント サービスチームにお問い合わせください。

  • お使いのテクノロジーを再確認
    ハイブリッド体験は、テクノロジー次第でよくも悪くもなります。 少なくともバーチャル イベント管理プラットフォーム、ビデオフィードを適切に処理できるストリーミング ソフトウェア(無料のプラットフォームは、イベント中に不要な広告を表示する可能性があるため、おすすめしません)、ライブストリームをサポートする十分なインターネット / Wi-Fi 環境と帯域幅、ストリーミング用に設計された高品質のカメラとマイクの用意が必要です。
  • 交流、人脈づくりへの配慮も必須
    交流と人脈づくりは、イベントに出席する最大のメリットの 1 つです。そのためバーチャル オーディエンスも交流と人脈づくりができるようにする必要があります。 交流を支える Zoom Events の機能には、デジタル名札やソーシャル プロフィール ディレクトリなど、仕事の人脈を築き、育てるためのオプションが豊富にそろっています。 会場とオンラインのオーディエンスが、チャットやコラボレーションを通じて互いに打ち解けることができるように、アジェンダにセッション後の懇親会、基調講演の分科会、緊張をほぐすちょっとした工夫など、意図的に交流できる時間を加えるようおすすめします。
  • Q&A を簡単に
    プレゼンテーションの終わりの質問を制限してしまうと、出席者がとっさに質問を思い出せなかったり、イベントから去ろうとしていて質問を控えることにしたりした場合に、参加や関心の度合いまで低くなる可能性があります。 ただ待つのではなく、出席者にノートパソコンを使い、リアルタイムでオンライン チャットを介して質問をするよう声をかけましょう(会場に来ているオーディエンスも同様)。 逆に、バーチャル オーディエンスから数人(意欲的な人)を選択し、ライブで質問を受けるやり方も、オーディエンスの一体感を高める効果があります。

    プロからのヒントZoom Webinars の Q&A 機能と投票ツールを活用すると、オーディエンスから瞬時にフィードバックを集めることができます。 Q&A 機能を有効にすると、出席者が互いの質問に答えること、ほかの参加者の質問に、自分も知りたいという意思表示をしてリアクションすることができます。 イベント後のフォローアップが必要なホストの場合、Zoom から自分が受けた質問のレポートをダウンロードし、さっと思い出すことができます。

  • 展示会場でブランドのリーチを拡大
    Zoom Events Expo では、スポンサー、出席者、展示ブースの担当者をつなぎ、対面式展示会場の盛り上がりをバーチャル オーディエンスにも伝えることができます。 出席者は対面と同じように、Expo フロア内を「見て回る」こと、ブース担当者とのチャット、スポンサーのロゴ、商品デモ、関連コンテンツの表示が可能です。 従来の展示会では、展示ブースの大きさや場所がブランドのリーチを大きく左右していましたが、バーチャル イベントでは、小さなブースの枠を越えてどこまでも多くのオーディエンスにブランドをアピールできます。

心に残るハイブリッド イベントを主催

VIP 待遇

記憶に残るイベントは、イベント終了後も長く語り継がれるものです。 リプレイを見たり、報告を読んだりするだけでは得られない独自の体験を出席者に提供することで、イベントの効果を引き延ばし、いつまでも人々の話題に上るようにしましょう。 積極的に新製品を発表し、新サービスを披露、会社の優れた実績を紹介してください。 オンサイトの参加者に会社の記念品を配るご予定はありますか? バーチャルの参加者にも、ぜひプレゼントを提供してください。 場所を問わず、出席者全員が特別に大事にされたと感じてもらう機会を見逃さないようにしましょう。

コンテンツがカギ

その日 4 つめのビデオ カンファレンスともなると、疲労感が押し寄せるものですが、耳よりの情報があります。疲労の原因はテクノロジーではなく、コンテンツです。 スポーツ観戦やテレビシリーズなどでは長時間続けて視聴することも珍しくなくなっているため、コンテンツに魅力さえあれば、オーディエンスは関心を寄せて視聴してくれます。 組織はハイブリッド イベントを開催することで移動費を抑え、多くの人々の関心を集める著名なスピーカーの講演料を賄うことができ、スピーカーも快適な自宅やホテルの一室から話をすることができます。 エネルギッシュなスピーカー、セッション、インタラクティブなコンテンツでイベントを組み、休憩と交流の時間も設けてください。

エンターテインメントの充実

好きなソーシャル活動を計画するときは、必ずバーチャル オーディエンスも一緒に楽しめるように心がけてください。 ライブ音楽が好きな方は、 リモートで参加者全員のために演奏するようバンドを雇いましょう。 会場で出席者のためにカクテルアワーを設ける場合は、 自宅で参加している視聴者のために、カクテルづくりの達人のバーチャル レッスン、ワイン テイスティング イベントを企画しましょう。 司会が 2 人必要な場合は、 1 人をバーチャルの司会にしてはいかがでしょうか。 いつもの体験に意欲的に創意工夫を加え、オーディエンス間の連帯感を強化しましょう。

テクノロジーを把握

最高のスピーカーが話していても、テクノロジーの不具合があれば残念な体験になります。 ビデオの乱れ、照明の不備、お粗末なサウンドなどは、バーチャル オーディエンスの関心の喪失、疲労感に直結します。 事前に機器をテストしておきましょう。あるいはイベント コンサルタントを雇い、イベント前とイベント中の AV ニーズの計画と管理を依頼できれば安心です。

「場所を問わない」体験によりブランドを強化

最新のハイブリッド イベント体験では、自宅から通話している場合も、役員会議室に座っている場合も、ほかの 10,000 人の出席者とともにライブストリーミングを視聴している場合も、いつでもどこででも同じように使用できるテクノロジーが必要です。 今日のイベント参加者は、終日、イベント会場に座っているわけではありません。 むしろホテルの部屋でオープニングの基調講演を視聴し、展示会場でライブデモを見たり、同僚とランチを楽しんだりした後、空港でタブレット端末を使って閉会の言葉を聞くような状態です。 イベントの未来はハイブリッドにあり、オーディエンスにどちらか一方の選択肢を迫る必要がありません。 それどころか、ハイブリッド イベントでは、出席者がどこからでもイマーシブな体験を堪能できます。

グローバル ウェビナーやバーチャル イベントの市場は、2025 年までに 44 億 4,000 万ドルに達する*(2020 年の 15 億 7,000 万ドルからさらに成長)と予測されています。今こそオーディエンスどうしをつなぎ、ブランドを差別化できる魅力的かつ革新的なイベント戦略を実施しましょう。

あらゆる場所から参加できるハイブリッド イベントの戦略の向上に、Zoom Events がどのように役立つかについて、ご確認ください。
今すぐ Zoom Events についてお問い合わせください。


*この数値は、Zoom レポート(ダウンロードでアクセス可能)に記載されたフロスト&サリバン社の調査結果に基づいています。