教育機関向け Zoom プラットフォームの管理者のためのガイド

K-12(初等・中等)教育機関への Zoom のロールアウト

ここでは、教育機関向け Zoom プラットフォームを学校や学区全体に展開し、教職員と学生が簡単かつシームレスに Zoom を活用できるように Zoom 体験を最適化する方法について説明します。

教育機関向け Zoom プラットフォームの管理者のためのガイド

この K-12、初等・中等教育ガイドは、以下の方を対象としています。

ここでは、学校独自のニーズにあうようにアカウントを設定、カスタマイズする方法について詳しく説明するとともに、Zoom を最大限に活用するためのアイデアを提供します。

また、Zoom をロールアウトして、教職員や保護者、学生とコミュニケーションをとるのに役立つミニ ツールキットも提供されるため、誰もが始めるに当たって必要となるものを入手できます。

利用を開始

教育機関向け Zoom プラットフォームの利用を開始する

Zoom を利用すると、教職員と学生が一緒になってハイブリッドやオンライン学習、コラボレーションを行い、成長していくことが容易になります。 どこから手を付けてよいかわかりませんか? 順を追ったオンボーディング ガイドにより、皆様のアカウント設定を支援します。

Zoom では、学生や教師、管理者の方の安全とプライバシーを保護するための、多くのオプションを用意しております。 これらの設定を使用して、安全な Zoom 学習環境を作成および維持しましょう。

デスクトップ クライアントからのサインイン

シームレスな Zoom 体験のために、Zoom デスクトップ クライアントをダウンロードすることをお勧めします。 デスクトップ クライアントは、日常的にミーティングを主催したり、参加したりするのに最適です。

  • ダウンロード センターにアクセスして、お使いのオペレーティング システム用の Zoom デスクトップ クライアントの最新バージョンをダウンロードしてください。
  • アプリケーションがインストールされたら、こちらの手順に従ってサインインします。
  • Zoom デスクトップ クライアントのダウンロードとサインインが完了したら、上部のナビゲーション バーを使用してミーティングをスケジュールしたり、ミーティングに参加したり、チャットしたり、電話をかけたり、予定されているミーティングやレコーディングされたミーティングを表示したり、連絡先の完全なリストを表示したりできます。

Chromebook をお使いの場合は、Google Play ストアにアクセスして Chrome OS 用の Zoom プログレッシブ ウェブ アプリケーション(PWA)をインストールしてください。 PWA によって追加機能およびネイティブなデスクトップ体験が利用可能になり、Chromebook での総合的な Zoom 体験が向上します。また通常のアプリよりも動作が速く、より多くの機能が提供されます。詳細情報はこちらをご覧ください。

ウェブポータルでのサインイン

ウェブポータル(zoom.us/signin)からも、Zoom アカウントにサインインできます。 ここでは、アカウントの設定と構成を更新できます。

Zoom デスクトップ クライアントと Zoom ウェブポータルの違いに関する詳細情報は、当社のサポートページをご覧ください。

アカウントの設定

Zoom 展開チームの構築

Zoom アカウントを設定する最初のステップの 1 つは、Zoom の展開と日々の運用を主管する管理チームを割り当てることです。

バニティ URL の申請

Zoom アカウントを設定する最初のステップの 1 つは、Zoom の展開と日々の運用を主管する管理チームを割り当てることです。

関連ドメインの申請

組織のメールアドレス ドメインを持つユーザーはすべて、お使いのアカウントに属することになります。 また、将来同じドメインを使用してサインアップするすべてのユーザーも、お使いのアカウントに自動的に参加することになります。これにより、管理チームに余分な負担をかけることなく、組織化を進めることができます。

シングル サインオン(SSO)外部認証の設定

SSO ID プロバイダーを利用して、ユーザーのミーティングへの参加を認証します。 ミーティングの前に、学生に名前とメールアドレスの入力を求めることにより、出席の確認が容易になります。 また、この設定により、承認されたユーザーのみがミーティングに参加できるようになります。

シングル サインオン(SSO)の設定

SSO によってセキュリティを高め、ユーザー エクスペリエンスとアカウントの管理を最適化します。

Zoom for Chrome PWA の設定

学校のニーズにあわせて設定とポリシーを事前に構成した状態で、Zoom for Chrome PWA をすべてのユーザーに展開します。 管理者はすべての設定を Google 管理コンソールから実行できます。

管理

ミーティングは、クラウドまたはローカル デバイスにレコーディングすることができます。

  • レコーディングされたミーティングに参加できなかった学生は、レコーディングのリンクとパスコードを使用してクラウド レコーディングにアクセスできます。
  • 教職員はクラウド上に任意の期間、レコーディングを保存しておくことができます。
  • クラウドおよびローカルでのレコーディングに関する詳細情報については、こちらの補足記事をご覧ください。

監督されたアカウントの作成

16 歳未満の学生は Zoom アカウントを作成することができません。 代わりに学生は、組織の Zoom アカウントに属する参加者として、Zoom 授業やミーティングに参加することになります。 学生が Zoom Meetings に安全に参加できるよう、外部認証を設定する方法についてご確認ください。

一括展開オプション

アカウントの管理者は、事前構成された設定を使用して一括展開を行い、組織全体に Zoom デスクトップ クライアントをロールアウトできます。 このオプションによって導入にかかる時間が削減できるとともに、全員のアカウントを確実に同じ設定に統一できます。

アカウント設定に関する詳細情報

Zoom の K-12 オンボーディング ガイドをご覧ください。

アカウント設定

Zoom を使用すると、学校固有のニーズに対する対応が簡単になります。 数百もの設定オプションや制限のないカスタマイズ、継続的なイノベーションにより、それぞれの学校や学区に適した方法でアカウントをセットアップすることができます。

セキュリティを向上させ、気が散る要素を制限し、教師が授業しやすい環境を作ることによって、ミーティングのレベルを一段上に引き上げるアカウント設定の例をいくつかご紹介します。

  • プライベート チャットとミーティング内チャットを無効にして、授業中に学生の気が散らないようにします。
  • [ホストより前に参加] を無効にして、教師が授業のセッションを開始する前に学生が参加できないようにします。
  • ミーティング パスコードを要求することにより、ミーティングに招待されたパスコードを持つユーザーのみが参加できるようにします。
  • [認証されたユーザーのみ参加を許可する] を有効にして、組織のユーザーのみがミーティングに参加できるように制限します。
  • [ユーザーに対する画面共有] を無効にして、参加者が共有する際にはホストの許可が必要となるようにします。こうすることで、気が散ることのない統制の取れたプレゼンテーションが実現できます。

これらの設定は教師にとって役立つだけでなく、学生にとっても目の前の授業に集中できるようになるというメリットをもたらします。 学生のオンライン教育を向上させるその他の機能に関しては、こちらのブログをご覧ください。

連携

皆様の学校では既に学習管理システム(LMS)を利用していますか? おそらく、教育機関向け Zoom プラットフォームと統合されている可能性があります。

Zoom LTI プロアプリを使用すると、ミーティングのスケジューリングやミーティングへの参加、および管理を学習管理システム内で行えるようになります。 LTI プロは、Blackboard、Canvas、Desire2Learn、Moodle、Sakai、その他の LMS プラットフォームと連携可能です。

Zoom アプリ マーケットプレイスにアクセスして、Zoom と連携可能なお好みの教育アプリをさらに見つけましょう。 具体的な連携の名前で検索することもできますし、カテゴリの一覧から [Education] を選択することもできます。 Zoom アプリ マーケットプレイスは、Zoom およびサードパーティの開発者が、安全な共通プラットフォーム経由でより簡単に連携にアクセスできるようになることを意図して作成されています。

教師を成功に導くための準備

オンライン学習を成功させるためのヒント

ここには、Zoom を学校コミュニティにロールアウトする際に役立つヒントやリソースがまとめられています。 ツールやトレーニング、コミュニケーションの提供を通じて、教師が自信をもって即座に Zoom を使い始めることができます。

Zoom のロールアウトとリソース

クラスルームで Zoom を利用する教育者のためのガイドを共有しましょう。 教師は Zoom 入門や、バーチャル クラスルームのセットアップやバーチャルでの教育をはじめとする簡単なヒントやリソースをすべて 1 か所で確認できます。

ほかにも共有できるリソースがいくつかあるため、ご紹介します。

  • ライブ トレーニング: Zoom Meetings ベーシック
    • 教職員や学生が、Zoom のエキスパートから Zoom Meetings の基本を 45 分で学ぶことができます。
  • ライブ トレーニング: Zoom Meetings(詳細)
    • 教職員の方で、Zoom のチャンピオンを目指したい方はいらっしゃいますか? この 60 分の Zoom Meetings のツアーでは、基本レベルでは扱わない内容まで学ぶことができます。
  • ライブ トレーニング: 教育機関向け Zoom Meetings
    • このライブ トレーニングは大変お勧めです。 Zoom クラスルームでのバーチャル指導が持つ威力について、時間をかけて学習します。 学生(入室して授業に参加)と教師(スケジュール、参加、ホスティング、ミーティング内ツール)の 2 つの視点から、手順とベスト プラクティスをご紹介します。

トレーニングのヒント

以下のアイデアを活用して、教職員に対し、教育機関向け Zoom を使用するうえでの基礎に関するトレーニングを行いましょう。

「[faculty] が疑問を持っている場合、私は『何が必要ですか? 記事でしょうか? ビデオでしょうか? 私と話しますか?それとも、ほかの教職員と話したいのですか?』と聞きます」

ミシシッピ大学薬学部、インストラクショナル デザインおよびトレーニング スペシャリスト
Sarah Campbell 氏

  • IT 部門に質問するための専用チャネルを Zoom Team Chat 上で作成し、教師が質問してすばやく回答を得られるようにします。 IT スタッフは教師とのチャットをビデオ ミーティングへと簡単に切り替えて、より細やかな支援を提供できます。
  • Zoom をロールアウトするために、バーチャルでのお披露目会をスケジュールします。 部門や学校、学年に応じたさまざまなオンライン トレーニング セッションをスケジュールして、各グループに固有のニーズや独自の Zoom の使い方に対応します。
  • バーチャル トレーニング セッション中に、ブレイクアウト ルーム投票チャットバーチャル背景などの機能を使用して、参加者が学生の視点で各機能を体験できるようにします。

採用と成功のためのヒント

教職員が Zoom を快適に使用できるようになったら、以下のヒントによってその勢いを持続させ、採用を促進させて
成功に導きましょう。

  • Zoom のエバンジェリストやパワーユーザーである教師を特定します。 それぞれが納得して貢献してもよいと思える度合いに応じて、他の教師との 1 対 1 または少人数でのミーティングや、独自のトレーニング セッションを開催するよう依頼します。
  • 学校のリーダーに支援を依頼し、校内または学区内の Zoom イノベーター(Zoom を面白い独自の方法で活用している教師)を見つけます。 その仕事ぶりとプラスの成果に対して、ニュースレターやスタッフとのコミュニケーション、ソーシャル メディア、プレス情報などでスポットライトを当てます。
  • Zoom Team Chat を使用して、教師がお互いに独自のヒントやベスト プラクティスを共有したり、面白くて興味深いストーリーを投稿したり、質問をしてつながりを構築したりできるチャネルを作成します。
  • Zoom Team Chat に毎週ヒントを投稿し、学校コミュニティが常に新しい Zoom の使い方を学べるようにします。
  • 教育コミュニティに対し、興味を引き出すことができそうな Zoom ブログやニュースレターを共有します。

コミュニケーションのテンプレート

学校や学区全体に Zoom をロールアウトする際に使用できるメールの一例をご紹介します。 コピー&ペーストし、受信者にあわせてメールの文面をカスタマイズしてください。

Zoom を最大限に活用する

教育機関向け Zoom プラットフォームを最大限に活用する

発表とイベント

  • バーチャルまたはハイブリッド環境でのスタッフ ミーティングにより、スタッフに利便性の高い形で最新情報を共有し、コミュニケーションを改善できます。 Zoom Meetings を使用してスタッフが積極的に議論に参加できるようにしたり、Zoom Webinars を使用して学校や学区全体に配信、発表したりします。
  • 部門や学校、学年別に Zoom Team Chat チャネルを作成して、教職員が迅速かつ効率的にコミュニケーションをとれるようにします。
  • バーチャルまたはハイブリッド環境で朝礼を実施して、学生を全員同じルームに集めることなく、最新のニュースや情報を共有します。 Zoom Webinars を使用すると、出席者の気が散るのを防ぎつつ、大規模なグループを対象にすることができます。

IT サポート

  • バーチャル ヘルプデスクとしてオープンな Zoom ミーティングを IT チームに開設してもらい、教職員や保護者が受付時間内に立ち寄って支援を受けることができる環境を整備できます。 誰かがミーティングに参加したときは、IT スタッフ メンバーとともにブレイクアウト ルームに分かれることで、気が散らない 1 対 1 の環境で支援が可能です。
  • 共有画面とリモート コントロールの機能を使用して、IT 関連の問題をバーチャルにトラブルシューティングします。 IT スタッフは必要に応じてリモート コントロールを要求し、ユーザーにマウスとキーボードの制御の権限を認めてもらいます。

カウンセリング サービス

  • 学生がバーチャル環境でスクール カウンセラーと面会できるようにすることにより、メンタルヘルスや学業に関するサポートを必要とする人が容易にアクセスできるようにします。 カウンセラーは、保護者が直接面会できない場合にビデオで参加してもらうこともできます。
  • 大学進学・就職カウンセラーは、バーチャル面談を設定したり、高等教育機関や企業から講演者を招いてバーチャル講演会を開催したりして、学生に参加してもらうことができます。

専門能力の開発

  • 教育者にバーチャル学習やハイブリッド学習の機会を提供することにより、専門能力開発を容易にして、出張にかかる時間とコストを削減します。
  • さまざまな国や地域の教育に携わるソートリーダーと関わりを持ち、知識やベスト プラクティスを自分たちの学校の教師に共有します。

保護者とのミーティング

  • 保護者の希望に応じて、保護者と教師の会合をバーチャルまたは対面のどちらで開催するかを選択できるようにします。
  • PTA のミーティングや役員会、その他のコミュニケーションに Zoom を利用することにより、対面でのミーティングに参加できない保護者も学校の決定に関与し、情報を得ることができます。

詳細情報

Zoom 教育コミュニティにアクセスして、世界中の教育専門家や教師と
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